労働者派遣法・請負について
◆ 労働者派遣法の第2条1号には、こうあります。「(労働者派遣とは)自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないものとする」。つまり、「派遣」の場合は、派遣先企業の指揮命令を受けて仕事をするのです。しかし、「請負」は、まとまった仕事をそっくり受け取って、請負業者が独自に指揮命令を発揮するわけです。
◆ 労働者派遣法ではありませんが、職業安定法の第44条には、こうあります。「何人も、次条に規定する場合を除くほか、労働者供給事業を行い、又はその労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させてはならない。」
すなわち、請負という名目で、派遣会社が人を派遣することは、違法です。いわゆる「偽装派遣」とか「偽装請負」と呼ばれるものが、これです。職業安定法では、こうした「人貸し請負」あるいは「労働者供給事業」を禁止しているのです。
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したがって、「派遣」と「請負」は明確に区別されなければなりません。労働者派遣業が派遣するのは、人だけです。しかし、「請負」では、仕事の完成を目的にするものであって、使用者としての責任をすべて負担するなど、名目だけでなく、実体がともなっていなければ「請負」とはいえないのです。単なる「人貸し」であってはならないのです。
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もう一度労働者派遣を整理すると、労働者派遣とは、派遣元企業と派遣労働者の雇用契約、派遣元企業と派遣先企業との労働者派遣契約、派遣先企業での指揮命令を受けての派遣労働者の就労という、三者間の契約関係を特質としています。
その一方で、請負契約の場合は、請負業者が、ある仕事を完成させるという契約を交わし、これが実行されたら、これに対し注文主が報酬を支払うという契約です。これは、民法632条に定められています。つまり、仕事を完成させることと、報酬の支払いが対価関係になっているのです。
(「 労働者派遣法・請負 」の記事 終わり )
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