派遣法・労働者派遣法の解説



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労働者派遣法・改正


労働者派遣法・改正について

◆ 労働者派遣法は1986年に制定され、その後、1999年と2004年に比較的大きな改正がありました。2004年の改正の詳細については、このページの下の方に詳述していますが、まずは、これまでの改正の流れを見てみましょう。

(政令26業務の派遣)※1
○1986年
例外を除き、労働者派遣はOK。期間の上限は1年間。
○1999年
引き続き労働者派遣OK。期間の上限が3年に。
○2004年
引き続き労働者派遣OK。期間の上限が無制限に。

※1 「政令26業務」
1 コンピュータのシステム設計
2 機械等の設計、製図
3 放送番組の映像機器の操作
4 放送番組の作成における演出
5 事務用機器の操作
6 通訳、翻訳、速記
7 秘書
8 ファイリング
9 マーケティング
10 財務処理
11 貿易文書の作成
12 コンピューター、自動車のマネキン
13 ツアーコンダクター
14 建築物の清掃
15 建築設備の運転、点検
16 建築物の受付
17 科学の研究開発
18 企業の企画、立案
19 図書の制作における編集
20 商品、広告のデザイン
21 インテリアコーディネーター
22 アナウンサー
23 OAインストラクション
24 テレマーケティング
25 セールスエンジニア
26 放送番組の大道具、小道具

(適用除外7業務)※2
○1986年
派遣は不可。
○1999年
派遣は不可。
○2004年
7業務のうち、2つの業務が解禁。1つ目は、物の製造に関する業務(製造業)が派遣可能に。期間は、2007年3月までが1年間。それ以後は、3年間。そして、2つ目が、医療関係の業務で、紹介予定派遣(※3)に限るけれども、6ヶ月間は可能に。

※2 「適用除外7業務」
1 港湾運送業務
2 建設業務
3 警備業務
4 医療関係の業務
5 物の製造の業務(ただし、産前産後、育児介護休業に係る労働者の業務について派遣事業を行う場合を除く。)
6 人事労務管理関係のうち、派遣先において団体交渉又は労働基準法に規定する協定の締結等のための労使協議の際に使用者側の直接当事者として行う業務
7 弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士又は行政書士の業務

※3 「紹介予定派遣」
紹介予定派遣とは、一定の派遣期間後、正式に採用することを予定して派遣を行うことです。2004年の改正により、それまで禁止されていた派遣社員と派遣先企業の派遣前の接触が解禁になりました。

(上記以外の一般業務〜営業・事務・販売など)
○1986年
派遣は不可。
○1999年
派遣OKだが、期間は1年。
○2004年
派遣は引き続きOK。期間は3年に延長。


     ※   ※   ※   ※   ※


【 2004年改正労働者派遣法の詳細 】
◆ 2004年の改正派遣法の柱は、4点に絞られると思います。
1)派遣期間の制限が緩和されました。
2)派遣期間制限の緩和にともない、派遣先による直接雇用の申込義務等が発生します。
3)派遣対象業務の拡大。
4)紹介予定派遣のケースでは、派遣スタッフを受け入れる前に、面接したり、履歴書の送付を求めたりすることが可能になりました。

◆ 上記1)〜4)を順次見ていきましょう。

1) 派遣期間の制限が緩和されました。
○「26業務」(※)の派遣期間が無制限になりました(もちろん、派遣スタッフの希望があれば、ですが)。たとえば、ソフトプログラム開発などは、26業務に入りますが、こうした業務いおいては、従来は3年が上限でした。しかし、改正によって、派遣スタッフが望む限り、期間は無制限となりました。

○「26業務」以外の一般業務(販売、営業など)の派遣期間が、これまで最長1年だったところが、最長3年までに延長されました。もっとも、この延長は無条件に許されるのではありません。派遣先企業としては、それなりの手続きを踏まなければなりません。すなわち、派遣先企業が1年を超えて派遣スタッフを受け入れようとする場合は、派遣先企業は、その事業所の労働者の過半数代表者等へ受け入れ期間を通知し、意見聴取し、こうした一連の経緯を書面にして、その書面を3年間保管する義務が生じるのです。これをやらないと、一般業務の派遣スタッフを3年まで延長することは出来ません。

○育児・介護休業者の代替で派遣スタッフを受け入れる場合、復帰するまでの期間、派遣労働者を受け入れることが可能になりました。

○派遣可能業務に、物の製造業務が加わりました。


2)派遣期間制限の緩和にともない、派遣先による直接雇用の申込義務等が発生します。
○今回の改正派遣法では、派遣期間制限に抵触する日を超えて派遣スタッフを受け入れようとしたり、あるいは受け入れた場合、派遣先企業に対して、派遣労働者に対する直接雇用の申し込みが義務づけられました。すなわち、派遣先企業から派遣スタッフに対して、「これまでのような派遣としてではなく、我が社の従業員として働きませんか(直接雇用)」と派遣スタッフに申し出なさい、ということです。派遣スタッフがこれに応じれば、派遣先企業と派遣スタッフとの間に労働契約が成立し、もはや、「ハケン」ではなくなるというわけです。


3)派遣対象業務の拡大。
○今回の派遣法の改正で、物の製造業務について、派遣が可能になりました(平成19年2月28日までは、派遣受入期間は1年間。平成19年3月1日以降は、3年間)。

○物の製造業務とは?
原料の溶融、鋳型の製造、製品の加工、組み立て、洗浄、塗装、製造工程中の製品運搬など。

○派遣期間を超えて派遣スタッフを受け入れ続けた場合、派遣スタッフの希望があれば、直接雇用契約の申し込みをする義務があります。

○物の製造業務に派遣スタッフを受け入れる場合、受け入れ派遣スタッフの数が50人を超える場合には、派遣先責任者を選任しなければなりません。ここで選任する責任者は、それ以外の業務の派遣先責任者とは別に選任しなければなりません。そして、選任された派遣先責任者は、派遣元から安全衛生教育などの委託の申し入れがあった場合、可能な限り、これに応じる必要があります。

○病院等の医療関連業務について、紹介予定派遣の場合には、派遣が可能になりました。

◆ 「適用除外」業務について
派遣法によると、現在、労働者派遣事業制度の適用除外業務は、法律で規定されている港湾運送業務、建設業務、警備業務です。


4)紹介予定派遣のケースでは、派遣スタッフを受け入れる前に、面接したり、履歴書の送付を求めたりすることが可能になりました。
(まず、「紹介予定派遣」とは何かというと、「労働者派遣のうち、派遣元事業主が労働者派遣の役務の提供の開始前または開始後に、派遣労働者及び派遣先について、許可を受けまたは届出をして職業紹介を行い、または行うことを予定するものをいい、当該職業紹介により、派遣労働者が派遣先に雇用される旨が、労働者派遣の役務の提供の終了前に派遣労働者と派遣先との間で約されるものを含むもの」と定義づけられます)

○今回の派遣法の改正により、派遣就業開始前または派遣就業期間中の求人条件の明示、派遣就業期間中の求人・求職の意思の確認及び採用内定を行うことが可能になりました。 改正前は、採用内定等は認められませんでしたが、それが可能となったのです。

○紹介予定派遣の場合、派遣就業開始前に面接したり、履歴書の送付を要求したり、派遣先企業が派遣スタッフに対して、そうしたことをすることが可能になりました。こうしたことが認められたのは、派遣先企業が、円滑な直接雇用を図るためにです。

○紹介予定派遣の場合、同一の派遣労働者について、6ヶ月を超えて労働者派遣をすることはできません。あくまでも6ヶ月が限度です。


※ 「26業務」
1号:情報処理システム開発
2号:機械設計
3号:放送機器操作
4号:放送番組の制作
5号:機器操作
6号:通訳、翻訳、速記
7号:秘書
8号:ファイリング
9号:調査
10号:財務
11号:貿易
12号:デモンストレーション
13号:添乗
14号:建築物清掃
15号:建築設備運転等
16号:案内・受付、駐車場管理等
17号:研究開発
18号:事業の実施体制の企画、立案
19号:書籍の制作・編集
20号:広告デザイン
21号:インテリアコーディネーター
22号:アナウンサー
23号:OAインストラクション
24号:テレマーケティングの営業
25号:セールスエンジニアの営業、金融商品の営業
26号:放送番組等における大道具・小道具

(「 労働者派遣法・改正 」の記事 終わり )






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