派遣法・請負・委任について
◆ 派遣法と請負や委任の関係は、とても微妙なところがあります。しかし、ここでは、その前に、まず、「請負」と「委任」の違いについてみていきましょう。
◆ 「請負」も「委任」も、民法によって定められています(民法では、「委任」ではなく「準委任」といいますが)。
◆ 「請負」も「委任」もとても似ている契約形態であるものの、ちょっとした違いがあって、それは、発注者と契約する場合に、「請負」の場合は、受けたその仕事を完成させる、という契約内容になっています。たとえば、あるプログラムを完成させる、というような内容です。しかし、「委任」では、そうしたまとまった仕事ではなく、部分的に、あるいは、ただ単に、これこれこうした仕事をやってください、と依頼され、それを黙々とこなせば、それで報酬が受け取れる、といったものです。
◆ 上記のように、「請負」と「委任」には違いがありますが、しかし、派遣法との関連に戻ると、実は、この両者の違いはあまり意味がありません。というのも、派遣法との関係で問題になるのは、いわゆる、「偽装請負」とか「偽装委任」といったものであって、これら偽装は、形式上(書面上)は、まともな請負契約(委任契約)になっているのです。ただ、実態がともなっていないのです。それが問題で、実態がともなっていない場合は、もちろん、派遣法に抵触します。
◆ では、ここでいう「実態」とは何かというと、それは、請負にしても委任にしても、発注者(派遣先)の指揮命令を直接受けて仕事をしているか、それとも、独自の指揮命令の元に仕事をしているか、その点が問題になるのです。発注者(派遣先)の指揮命令を受けていれば、それは、実態上、「派遣」とみなされます。つまり、「偽装請負」・「偽装委任」になるわけです。そうではなく、たとえば、請負業者が直接に指揮命令をしているのであれば、派遣法には抵触せず、「偽装請負」には当たらないことになります。
(「 派遣法・請負・委任 」の記事 終わり )
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